前立腺がんの検査
男性医療の代表格、前立腺がんはどのような検査方法で発見できるのでしょうか??
がん治療は早期発見が鍵。前立腺がんの検査方法をみていきましょう。
ご存知ですか?増え続けている「前立腺がん」について
● 毎年、男性のがんとして増え続けている病気です
前立腺がんは高齢者のがんと言われています。患者様の約90%が60歳以上の方で、近年急激に増加している病気です。
● 健康な人でも油断できません
精巣から送り出されてきた精液の素に、この前立腺液を加えて精液を完成させます。液は精液の素と混じり合うことでサラサラの状態になって女性の子宮に到達し、受精しやすい状態になるのです。
● 他のがんにくらべて進行は遅い
前立腺がんは進行が遅いのが特長です。発症してからがんと診断されるまでには数年かかります。また、他のがんにくらべ、薬が効きやすいという特徴もあります。
● 初期は自覚症状が少ない病気です
前立腺がんの症状が出ても、なかなかご自身では気づきにくいものです。他のがんに比べ、進行は遅いですが、だからと放置しておくと症状はどんどん悪化していきます。その他のがん、同様、早期発見することが大切です。
PSA(前立腺特異抗原)値とは
前立腺がんの判定をするために一番初めに行うのは血液検査です。血液検査でPSA値の値を測定し、その値が基準値以上の場合は前立腺がんの疑いがあります。
前立腺がんに深く関わるワードとして知っておきたいのが「PSA値」です。これは病態の把握や判定、再発の早期発見に有効な腫瘍マーカーです。これは英語の「prostate specific antigen」=PSA、前立腺特異抗原の略として使われる単語です。
一般的にPSA検査の間隔は、PSA値が0.0~1.0ng/mLの場合は3年毎、1.1ng/mL~基準値上限では毎年の検診が推奨されています。
主として、前立腺から精液中に分泌されるタンパク質の一種と認識しておいて良いでしょう。
もともとは、精液の産生に関係して、精子が受精しやすくする作用を持っています。
タンパク質の分解酵素として、前立腺の細胞の中で炎症を起こしたり、がん化を促進するような働きもあります。
前立腺に異常があると、血液中に大量に放出されてPSAの値が上がることから、前立腺がんの診療にきわめて重要なマーカーとなっているのです。
PSA値を検査する
PSA検査とは
PSA検査は簡単な血液検査です。
健康診断のオプションだったり、市区町村で前立腺がん検診(PSA検査)を行っているところもあります。
PSA検査が普及したことで、アメリカやヨーロッパでは早期で発見される患者が飛躍的に増えました。
転移してから前立腺がんが見つかるのは患者全体の5%程度です。ですので、米国では前立腺がんで五年以内に亡くなる可能性は1%しかないのです。
日本では前立腺がんの急増に伴い、現在では70%を超える市町村が前立腺がん検診を行っています。
しかし残念ながらPSA検査の受診率は8%程度しかなく、早期発見はまだ少ないのが実情です。
そのため今でも転移してから見つかるケースが約20%あり、前立腺がんの死亡者数はどんどん増加しています。
このままでは15年後には米国の年間の前立腺がんの死亡者数を、日本が上回るとさえ言われています。(※参考:「ヤル気が出る!最強の男性医療」堀江重郎、文藝春秋、2013年)
PSA値を定期的にチェックすることで、心配も軽減されます。
PSA値のことは予備知識として知っておくと良いでしょう。
前立腺がんの診察
PSA値が高い場合は前立腺がんができている可能性が高いと見なされ、精密検査の対象になります。
ただし、がんではなく、前立腺に炎症や肥大症ができているだけでも、この値は高まります。
おしっこが出にくい、前立腺が大きく尿が出きらない人も、高めに出る傾向にあります。
したがって、数値が基準値を超えたからといって、かならずしも前立腺がんとは限りません。
症状把握の目安として非常に役立つPSA値は、予備知識としても、病気の発症を防ぐ意味でもぜひ知っておきたい値です。
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